印西牧の野馬土手〜小金牧の残光

印西牧は小金牧のうち、現在の印西市や白井市に広がっていた牧です。唯一印旛郡(ほかの牧は東葛飾群)にあり孤立していました。野馬土手は印西市に残っていますが、現存する土手は極めて少ないです。
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■木下街道に残る土手


 小金牧の中でも離れ小島とでも言うべき印西牧の野馬土手です。印西市の白幡には木下街道(県道59号)の西側に大きな森がありますが、その森の東端、木下街道に沿って野馬土手が伸びています。ただ、この野馬土手はちょっと分かりにくいです。よく見ると2重土手であることが分かるのですが、パッと見では単なる道路脇の溝ぐらいにしか思えません。


■泉新田大木戸野馬堀遺跡


 印西市の泉と和泉の間を走る野馬土手です。この辺りで木下街道が印西牧を貫通し、名前の通り、木戸が置かれていたようです。写真ではよく分かりませんが、高さはないものの、それなりの二重土手です。野馬土手と言わずに野馬堀というのは、土手の高さが失われ、堀だけが目立つからでしょうか。



 印西市のホームページに「史跡 泉新田大木戸野馬堀遺跡を公開しています」という情報あり。いつも野馬土手の情報を頂く方に教えてもらい見てみると、これは素晴らしい。この土手の回り開発が進んでいたので、この土手も風前の灯かと思っていましたが、完璧に保存されています。野馬土手を「見学を想定した史跡」として保管するのは珍しいです。



 それにしても、見学者向け施設が完璧、というかオーバースペック気味(笑)。駐車場完備です。駐車場の奥に門があり、門には鍵が掛かっておらず、見学者はその門を開けて中に入り見学します。

 いやぁ、こんな完璧な形で保存してくれるのは、嬉しいですね。印西市、エライ!、野馬土手が残る他の自治体、特に流山市と柏市も見習ってほしいものです。ただ、私のような野馬土手マニアはごく少数ですから、この駐車場がクルマで埋まることがあるのでしょうか(笑)



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