本土寺の春秋〜美しきアジサイと紅葉



 松戸市平賀、JR常磐線北小金駅のそばにある本土寺は、東葛地域の日蓮宗の本山で、「あじさい寺」として知られています。春には数多くのあじさい、さらに菖蒲が咲き乱れ、その見事な景観を愛でに多くの人々が訪れます。春だけでなく、紅葉の秋も見事です。ただ、拝観料は500円と高額ですので、訪れるかどうかは、それをどう考えるかでしょう。


【春バージョン】



 「あじさい寺」というだけあって、春の境内ですが、さすがに素晴らしい。もの凄い人出なので写真を撮るに苦労しますが、一面に広がるあじさいと、沼に咲く菖蒲は見ごたえがあります。人が少ない早朝に訪れると、かなり良いかもしれません。人がいない境内を静かに散策すると初めて本土寺の良さが分かるかもと思います。




 あじさいや菖蒲だけでなく、境内は伝統と生命力に溢れていました。かなり癒される情景が広がっています。


【秋バージョン】


 本土寺は「あじさい寺」の名の通り、春の紫陽花や菖蒲の方が有名ですがですが、秋の紅葉バージョンもご覧の通りの圧巻でした。赤、黄、緑の色の奔流で、むしろ春バージョンより素晴らしいかもしれません。拝観料500円の価値ありやなしやですが、正直言って春バージョンは「?」ですが、この秋バージョンは文句なしに「価値あり」でです。




 この写真を撮りに訪れたのは紅葉はピークの一歩手前でしたが、緑の葉が残る今が一番美しいのかもしれません。武田氏滅亡の悲運を背負って徳川家康に嫁いだ、あの秋山夫人の墓所も、明るく光り輝いていました。

 「於都摩の方」こと秋山夫人は、武田一族である秋山氏の出で徳川家康の側室となり、後に「武田信吉」と名乗る家康の子を生みます。この武田信吉は、北条氏に味方した高城氏の滅亡後、小金城に入城し、母である秋山氏もこの地にやって来たのです。武田信吉は後に佐倉に転封になりますが、秋山夫人はこの地で亡くなります。そんなわけで、秋山夫人の墓所が本土寺にあるのです。

 ところで写真では、人がそんなに写っていませんが、実際にはもの凄い人だかりです。そして、この人もあの人も、紅葉カメラマンです。はい、もちろん私もその一人です(笑)




 いやぁ、本当に素晴らしいです。できれば静けさの中で、この紅葉を眺めてみたいものです。やはり、人出が少ない朝に訪ねるべきでしょうね。



トップページへ